狸騙し

これはある心霊現象のお話です。

夜道、人里離れた山奥での事
街から街へ抜けるため、急いでおりました。
人里離れた山道では、危険な、攻撃性のある霊が非常に多いです。
また、訳のわからないモノ達も居ります。
電気も無く、車体の明かりだけを頼りに移動して居りましたが、そこに無人のバイクが止まっておりました。
街まで、どの道をいっても1時間以上はかかる所に、ドライバーが居らず、ポツンと止まっている状況です。
倒れても居らず、車体も無傷、ただ反対車線には狐の死体がございました。
車体は丁寧に、車道を外し、道路の隅に止められており、その横は道無き山道です。
ドライバーは歩いて街に進むことは考えられず、
狐を轢いたはずみでバイクが動かなくなり、バイクを放置して仲間の後部座席に乗って行ったのか、
それくらいしか考えられない状況でした。
そのバイクの上にただずむズタボロの大男が見えなければ
狐はたまたま死体がそこにあり、今回は関係がありません。
ただただ、不気味な感覚は、霊の見えない人も感じ取る
でしょう。
今回は、狸の妖怪もどき、による狸騙しの現場でした。
狸や狐は、人を騙す事があります。
妖怪とは言い切れないのですが、似たようなもので、
魂の無い霊体が、成すがままに、化けて、人間をおびき寄せ、黄泉の国へ連れていきます。
バイクの上にただずんでいたのは、狸の化けた姿であり、ドライバーはその狸に、自らおびき寄せられ、山奥へ入って行ってしまったのです。
人が忽然と姿を消してしまう、といった現象は、
パラレルワールド以外にも、このような現象も、原因であります。
また、動物皆に魂があり、悪霊になったり、致しますが、動物霊でメジャーなものといえば、狐です。
狐が何故こんなにも多いのか
それは、人間の霊も、魂が抜けて狐になることがあるからです。
狐は、人間に古くからの恨みがございます。
かつて、人間は様々な動物を殺し、たべておりました。
狐の事も勿論です。
狐の恨みというものは、かなり深いものがあり、
神様として、良い霊として存在する狐も勿論居りますが、悪い野狐、人から人ならざるもの…狐になってしまったものも居ります。
霊ではかなりメジャーな狐が、日本に狐はそう沢山居ないのに何故、と思った方は、こちらが答えになります。
逆に、狸などは人に付いていることは、今の時世珍しい事です。
他にも、熊の霊等も居ります。
山奥には、人喰い熊の悪霊も居りました。
そこらで見る悪霊や、普段依頼で退治している霊達とは格段に違い、かなり強い、悪霊でした。
悪霊と妖怪もどきの違いは、魂があるか、無いかです。
奥深いお話なので、また、後日詳しくお話をさせて頂きます。